科学
人々は人類として誕生以来、世界の
秩序を認識し、表現してきました。
人類は世界の秩序を理解し、秩序に従い、秩序に沿うことで自らの存在秩序を維持し、発展させてきました。
秩序認識方法の一つが科学であり、その認識表現が科学です。
理解は対象秩序の区別と関係、その変化を明らかにします。
解釈は理解した対象の他の対象との関係を明らかにし、対象を全体に位置づけて評価します。
ですから、解釈は理解できない対象、知らない物事も含む世界に対象を位置づけることです。
科学は認識の対象になるあらゆる物事を対象にします。
普遍的秩序を明らかにすることで特殊な個別的秩序を説明します。
科学は現在も進行している認識であり、現時点での認識を表現します。科学は完成していません。
ですから、科学は
間違えます。その間違えを正せるのは科学です。
これに対して多くの宗教は何らかの教えを根拠に世界を説明します。
その教えは誰か、人によって記録された教義として確定し、変わるのは解釈です。
科学はすべて仮定の上に成り立ち、仮定は常に再検証されます。
科学は信じることなく、すべてを疑って検証します。
科学の正当性は世界の普遍的解釈にあります。
人類の世界探究の歴史を通して検証してきた帰納と演繹に基づく解釈です。
帰納と演繹による世界解釈の到達点が科学の正当性です。
帰納は一様性の検証です。
一様性の完全な検証は成り立ちません。
一様性には検証の限界があります。
範囲の限界と正確性の限界です。
世界のすべての環境条件での検証は不可能です。
帰納による検証は統計によります。
統計は母集団の範囲に依存します。
母集団の範囲には母集団の定義で規定されます。
検証は環境条件を定めて成り立ちます。
環境条件の限定は暫定既定によります。
科学の演繹は法則の実現として現象を説明する理論です。
科学は社会的認識です。
科学実務単独では制限された認識でます。
社会的認識として測定方法、測定精度、データ処理、データ解釈について社会的認識の各段階での確認が必要です。
科学データが裁判の証拠として採用される場合に、十分な認識解釈の検証なしにえん罪が生じることもあります。
科学的データ自体が客観的でも、その取り扱いには誤りも、誤解も生じえます。
暫定版:2023.08.28