認識

認識は状況を知り、対応することです。
認識は、取り巻く環境条件を知り、可能性を選択します。
取り巻く環境条件は世界です。
可能性は課題と、発揮したい能力です。
認識は世界を知り、行いを定めます。
認識は認識することで次第に深まり、広がり、高まります。
認識を担うのは「心」とも「精神」とも言われますが、意識です。
意識は身体を制御する神経系の信号処理によって実現しています。
身体がなければ世界に接することはできません。
神経系の信号処理がなければ世界を意識できません。
認識の理解には身体と、神経系、信号処理の理解が前提になります。
認識の理解は意識の理解です。
汎用人工知能=GAIに取って代わられないためにも意識を意識する必要があります。

認識は 意識 による 表現受容 であり、受容の表現です。
認識は存在の表現を存在である意識が受容し、意識として再表現することで実現します。
存在の基礎をなす物質が進化し、
物質代謝系である生物を誕生させ、
生物が代謝系を制御する意識を実現し、
意識が存在の対象表現を受容し、その再表現が認識です。

認識の対象は存在です。
存在は区別と関係を表現しています。
区別と関係は論理の表現です。
存在の区別と関係の、再表現が認識です。
認識は存在を論理で表現します。
認識は論理を用いて探求し、論理によって表現します。

認識を反省するなら、受容している世界感を反省して世界観を表現することが認識です。
世界感は物心つくまでに与えられています。
世界感は産まれる前の発生の段階からの経験を通して獲得します。
世界感は生活を通して常に更新されています。
認識は個々の対象に止まらず、世界全体を対象にします。
個々の対象は世界全体の表現に収まり、位置づいて認識になります。

「認識」には認識することと、認識の成果の表現の二つの意味があります。
表現を受容する意識の働きの意味と、
対象表現を受容して再表現される表現対象の意味とです。
「認識を示せ」とはどのように認識しているかを問います。

生物は無秩序化して変化する環境にあって、生命秩序を維持するため不確実性を減らします。
環境条件の不確実性を減らして神経系を発達させ、認識する意識まで実現してきました。
自由エネルギー原理が説明になります。
ベイズ推定が用いられます。
人間は無秩序化する環境条件にあっての生命秩序維持から、秩序を自ら創造するまでになりました。

2025.02.08