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第五編 人間性

 どの様な情勢、局面、気分にあっても、自分を支えるのは人間性についての 理解と確信である。判断の停止、他人への従属の意味での「信じる」あるいは 信仰ではない。
 天候、災害、事故等の環境変化によって、仕事、事件、家庭等の社会関係の 変化によって、病気、疲労、運動等の生理的変化によって自分は変化する。生 存すること自体が変化していくことであり、変化しなくては死んでしまう。そ のうえで、成長することは自分を変えていくことである。生活が変わり、感情、 知識、意志が変わる。生活のリズムが変化する。周囲と共に自分自身が変化す る中で、持続するもの、個別として普遍的なものとしての自分を認める。自分 のアイデンティティの確立は、他人のアイデンティティを認めることでもある。

 観念的操作で現実の存在の普遍性を否定する立場には立たない。「もしも科 学者が皆嘘つきだったら」「神がいつか現れたら」「超能力が使えたら」これ ら観念的可能性を否定する。思弁によって現実を否定するようなことはしない。

 自分に対する圧倒的な支配力として現実を受け入れてしまうことはしない。 理想、理念は実現すべきものとして現実的存在である。理想、理念の実現を否 定し、克服すべき現実の問題、矛盾の存在を否定、無視することはしない。

 これら両極の否定として人間性を信じる。観念だけの存在を否定し、現実だ けの存在を否定する。以上でも以下でもない現実の人間性を実現する。
 前進し、励まし、いたわることで人間同士、互いの価値を共感できる。


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