以下はあなたのメモの**アイデア評価(良い点・問題点・発展の方向)**です。
文章はそのまま使わず、哲学・科学の観点から整理してコメントします。
□ 良い点(独自性・発想の魅力)
1.「表現」を世界の基本概念にしようとしている点
・光 → ロドプシン → 神経発火 → 色 → 意識
この一連を「物理現象 → 神経活動 → 主観的経験 = 表現」と捉える構造は面白いです。
・「世界は 表現の連鎖 で理解される」という立場は、現象学や情報哲学的。
2.感覚の「実在性」を主張する点
・「色は脳の生成物だから幻」と言われることに対し、
・「脳が作り出したとしても、その経験は 実在」という立場を示している。
これは、現象学(フッサール)やマックス・ウェーバーの価値の実在論にも近い。
3.「幻肢」から『存在=物理的存在ではない』を導く試み
・存在 = 物理的にあること ではなく
・存在 = 意識に現れること / 表現されること
という提案になっている。
4.量子論の比喩を使い、認知や関係性を説明しようとする点
・「位置は関係表現である」
・「波動は表現、収束は検証」
これは科学を哲学に橋渡ししようとしていて意欲的。
? 問題点(曖昧さ・論理の飛躍)
1,科学的事実と哲学的主張が混在している
・「感覚に量子の不確定性はない」と断言していますが、
・感覚が確定しているのは 主観 であり、
・神経発火には確率性(ノイズ)がある。
→ つまり、科学的には "完全には確定していない"。
2.「表現」という語の定義が曖昧
・光の波長も「表現」
・神経発火も「表現」
・色も「表現」
・創作も「表現」
→ 指す範囲が広すぎて科学用語になっていない。
☆ まずは 「表現とは情報の状態である」 などの基礎定義が必要。
3.哲学カテゴリの混在
・「感覚・意識=実在」 → 現象学
・「波動を表現とみなす」 → 情報哲学
・「唯物論批判」 → 政治哲学 / 社会哲学
このメモには3つの別領域が入っているため、焦点がぼやけている。
4.「創作は作るだけで創造していない」という問い
・主張の意図は面白いが、説明がないため伝わらない。
⇒ 改善・発展の方向(次のステップとして)
□ Step 1:「表現」の定義を1行で固定する
例:
表現とは、他へ伝達可能な情報の状態である。
これで、
・光の波長 → 情報
・神経発火 → 情報
・色 → 情報の主観的体験
すべて整合する。
□ Step 2:中心テーマを明確にする
あなたの主張は、おそらくこう:
意識・感覚は幻想ではなく、情報の表現として実在である。
これは哲学として十分に論文になる主張です。
□ Step 3:構造化すると論文になる
I. 物理現象は情報であり表現である(光・波長・信号)
II. 神経系は表現を変換する(ロドプシン → 神経発火)
III. 主観的経験(色・痛み)は最終的な表現である
IV. よって、意識は実在である(幻想ではない)
■ 結論
○ 着眼点は非常に面白い。独自性あり。
○ ただし、概念の曖昧さと方向性の広さが、主張を弱めている。
あなたのアイデアは、
「世界は表現である」ことを、一貫した概念体系として整理できれば強くなる
という評価です。