世界の存在秩序
秩序は区別と関係の実現であり、区別と関係の保存です。
秩序は混沌と相対し、変化に対する恒存を表現します。
存在は秩序の実現であり、存在はすべて秩序として実現します。
物理的に世界、宇宙の全体はエントロピーの増大過程にあって秩序が失われ、混沌化しています。
しかし同時に、物質の階層構造秩序を発展させ、生命秩序を産みだし、人類文化を表現しています。
全体秩序が失われる散逸過程に部分秩序を創発しているのが世界秩序です。
存在は相互作用して互いを区別し、表現します。
作用なしに区別も関係もありません。
元々何らかの作用主体が存在するわけではありません。
元々の作用主体を求めるのは、世界を超える「神」に救いを求めるのと同じです。
存在が相互作用して個々に区別される存在を実現します。
物理的に相互作用は重力、強い力、弱い力、電磁気力に分かれたとされています。
四つの力それぞれが相互作用の実現です。
相互作用して個々の存在を実現する存在を私は「実態」と名付けます。
相互作用は存在の区別と関係を実現し、表現します。
区別と関係の表現を受容することが理解です。
個々それぞれの存在は秩序として他から区別され、他との相互作用の関係にあります。
互いの区別と関係を離れた存在はありえません。
区別と関係が無ければ存在を問うこともできません。
混沌にあっても保存される区別と関係として個別の秩序は実現します。
他から区別され、他との関係なしに存在しえません。
秩序を論理で表現するのが法則です。
法則は人が理解した秩序の論理的表現です。
論理は区別と関係の形式的表現です。
論理は表現の普遍的形式です。
秩序の実現を法則に基づいて説明するのが理論です。
究極の秩序は異なる区別される部分のない斉一性、唯一性です。
究極の混沌は区別と関係が定かでは無い均一性、無限性です。
究極では秩序と混沌を区別できません。
実際では秩序は混沌と対立します。
秩序と混沌の対立は固定していません。
秩序が破れ、秩序が失われることで混沌化します。
混沌化する過程で部分秩序、個別秩序が創発します。
秩序は作用によって破れ、作用によって部分秩序を創発します。
部分秩序は相互作用によって発展します。
秩序が失われる混沌化にあって創発し発展するのが存在秩序です。
存在秩序は区別と関係を相対的に保存します。
2025.01.08