存在表現と対象表現
存在するものが作用し、表現するのではありません。
存在をひっくり返す視点です。
実現とは作用する表現です。
世界は存在を実現する場です。
世界は実現する存在の全体すべてです。
世界の存在の問いは意味をなしません。
存在のすべてを世界としているのですから。
世界はできあがってなどいません。
できあがる中身の全体が世界です。
世界の存在は実現し、次々に確定し続けています。
物の物理量は相互作用して定まります。
ディスプレイ上の各ドットが点滅して状態を確定する
ライフ・ゲーム*の表現の様です。
世界は相互作用して存在を確定し、実現しています。
確定した世界の存在は変更できません。
過去も遡れず、未来への跳躍もできません。
存在は相互作用で表現されて実現しています。
すべての作用は相互作用です。
すべての相互作用は相互に連関しています。
すべての相互作用が相互作用して連関しています。
相互作用関係は二項関係ではありません。
相互作用関係は他項関係を超えるすべての連関です。
相互作用の連関で世界全体が実現しています。
相互作用の実現として世界のすべての関係は確定しています。
ですから、確定した相互作用世界は変更できません。
確定した相互作用世界は過去と呼ばれます。
過去は進行する相互作用連関に媒介されて表現されます。
記憶は過去の表現であり、現在の脳に媒介されて想起されます。
相互作用の関係にあることが存在です。
相互関係が存在の形式です。
存在の内容はは対象性です。
存在の対象性で互いを対象とし、互いの対象になります。
相互作用の関係に一方的作用があればすべての相互関係が失われます。
例えば、引力と斥力が互いに変化しても関係は相互作用として保存されます。
地球と衛星は引力で引き合い、衛星の慣性運動が斥力として働きます。
衛星が飛び出せば地球との相互作用は弱まり、他の相互作用との連関に埋もれます。
一方だけでは関係は保存されません。
日常生活での相互作用関係は作用と反作用の法則として実感できます。
エネルギー保存の法則は一方的にエネルギーが失われないことを示しています。
エントロピー増大化の一方向性は閉じた全体であって、個々の乱雑化は相互作用です。
宇宙原理の等方性にあって一方的作用は矛盾します。
社会的関係に圧倒的な差が現れるのは周囲の相互作用関係に広がる歪みによります。
対人的力の大きな差は社会関係での組織的、政治的増幅によります。
存在が持続する作用は相互作用でしかありません。
すべての相互作用は他の相互作用との関係にあります。
相互作用の連関として世界は実現しています。
どの相互作用も他の相互作用との関係を環境条件として実現します。
どの相互作用を対象とし、他を環境条件とするかは対象の設定によります。
相互作用関係にあるすべてが対象として選択可能です。
したがって、その環境条件は相対的です。
対象と環境条件の区別自体が相対的です。
何を対象とするかの選択は、どの表現を受容するかです。
対象は受容の選択にかかわらず表現しています。
すべての表現が受容可能であり、すべての受容が表現を対象化可能です。
すべての表現が受容と相対します。
相互関係から表現と受容の相対が形式的にも定まります。
作用は互いに相対しますが、表現は受容と相対します。
存在は表現されて相対し、対する表現を受容します。
相互作用は相互に自己を表現し、自己でない対をなす他者の表現を受容します。
相互作用は関係して連なり世界の存在を表現しています。
「受容」は認識に限りません。
「受容」は互の表現の写像になります。
認識は受容した表現の神経信号による再表現、意識表現です。
表現と受容は一方だけでは存在しません。
すべてが相互関係にありますから表現は受容と対をなしてます。
人が見ていなくても月の表現はあり、他との関係で受容されています。
月は光でも、重力でも表現され、光も重力も受容されます。
光も電磁力を媒介し相互作用を担います。
光自体も波と粒子のいずれであるかを他との相互作用で表現します。
もつれた量子は物理量を表現しませんが、他との相互作用で表現します。
表現は区別と関係です。
区別と関係はあらゆる存在の表現です。
認識も区別と関係の受容です。
論理も区別と関係で成り立ちます。
区別と関係は同一性と差異性の実現です。
同一性は第一に区別の否定です。
同一性は差違の否定です。
差違の否定は区別を否定します。
同一性は区別を否定する区別です。
したがって、同一性は重ね合わせて確認できます。
差異性は区別の肯定です。
差異性がなければ区別が成り立ちません。
連続していても差異はあります。
幾何学的点は大きさがなく、差違がなく区別できません。
しかし、直線上にある点は位置を異にしています。
移動して線を描く点は線によって区別できます。
連続する階調も差異で階調を表現します。
連続(アナログ)と離散(デジタル)は存在に関わる表現です。
素粒子は波動として現れるか、粒子として現れるかを区別します。
波動は連続し、粒子は離散しています。
同一性と差異性があって区別と関係が成り立ちます。
同一性のない区別は区別の否定です。
同一性のない区別はまったくの区別です。
同一性のないまったくの区別は何も対象にできません。
同一性がなければ対象として捉える存在基盤もありません。
自他の区別であっても対象化の、対象と被対象の関係にありす。
水と油はどちらも液体です。
液体と気体はどちらも分子です。
すべては相互作用して区別され、存在します。
関係は同一性と差異性の取り合わせ、止揚です。
同一と差異とは対立して分かれるのではありません。
差異だけの対立は分かれて関係を失います。
同一だけでは何も生じません。
関係が区別を成り立たせます。
区別は観察して表れるのではありません。
区別は観察にかかわらず対象として区別を表現しています。
観察者も区別を対象に見出します。
区別できるかどうか、区別を認めるかは観察者の問題です。
観察者の区別表現は「分節」です。
存在が実現して区別は対象を表現します。
相互作用の場が励起して素粒子が現れます。
区別は対象性を表現します。
対象性があって存在します。
相互作用して対象にならなければ存在しません。
対象にならなければ存在を問えません。
同一性と差異性が実現して区別と関係が表現されます。
同一性にあっての差異性で個別性を表現します。
差異性にあっての同一性で普遍性を表現します。
存在は区別と関係の表現です。
存在は区別される関係で実現します。
区別される関係になくては、表現されなくては何の対象にもなりません。
何らかの対象として区別され、関係しなくしては存在しません。
存在は対象性の実現です。
区別と関係の表現は論理でもあります。
論理は区別と関係の表現です。
論理は区別される要素(元)と、区別を規定する集合との関係を表現します。
論理の要素は区別される対象です。
要素の対象と非対象の区別が規定です。
対象と非対象の区別で集合を定義すします。
要素は区別する規定によって定義されます。
要素の区別は第一に対象と非対象との区別です。
第二に対象となる要素間の区別があります。
ただし、単独の要素には区別がありません。
区別は複数あって成り立ちます。
また、対象がない空であっても要素になります。
定義する規定によって他と区別する要素が集合を構成します。
集合を要素として対象化しても集合です。
ただし、要素の定義によっては
自己言及*することになります。
要素と集合の区別は定義の対象と定義の関係です。
要素と集合の関係は対象化する側の対象化の違いです。
要素と集合とは一般にそれぞれの他との関係が異なる位階の関係にあります。
集合を要素とする集合を要素とする集合へと位階関係を構成します。
要素と集合の関係は存在表現と対象表現の関係と相似します。
外延定義は要素を列挙して非要素から区別する関係で集合を表現します。
外延定義の非要素からの区別の基準が議論領域を表現します。
集合が定義する要素と非要素の区別基準が議論領域の内包定義になります。
内包定義は要素を非要素から区別する基準で他集合との関係を表現します。
内包定義による集合間の区別が議論領域を表現します。
対象となる集合要素とする外延定義で議論領域が表現されます。
議論領域が定まらない論理はすり替え論理になります。
議論領域は背景であり、地であり、図と区別して表現は成り立ちます。
判断は意識に受容された世界表現に対象を位置づけします。
意識に受容された世界表現は世界の理解です。
意識は生活経験を通して理解している世界の表現です。
判断は世界の意識表現に対象を関連づける受容です。
対象を世界の理解に関連付けて納得します。
判断の選択肢は世界理解からの提示です。
遡って、選択肢の提示は世界理解に基づく問題意識です。
さらに、問題意識は世界理解に基づく環境条件の評価です。
判断は対象を自分の世界理解で評価し、自分の世界理解に位置づけます。
主語と述語の関係規定は判断の表現に過ぎません。
判断は世界の意識表現に対象を規定します。
表現は存在表現、対象表現、表現対象の区別があります。
存在表現は相互作用の表現です。
存在表現は相互作用の区別表現と関係表現です。
区別表現は相互作用で区別される個別です。
関係表現は区別される個別間の関係を表現します。
関係表現は個別の同一性と差異性を表現します。
関係表現は個別の性質の表現です。
存在表現は区別表現と関係表現の相補する二面を表現します。
存在表現は個別とその性質の表現です。
対象表現は受容される存在表現です。
相互作用で区別される個別は互いも表現します。
相互作用で区別される個別は対をなす個別の表現を互いに受容します。
表現対象は受容される対象表現です。
表現対象は表現されている対象です。
具体的に絵は紙や絵の具を表現媒体に形象を表現対象にしています。
絵の存在表現は絵の具で描かれた紙であり、対象表現は絵柄です。
絵の表現対象は絵の具による絵柄を媒体に静物や景色、人物として描かれます。
表現対象はさらに描かれた対象物だけでなく、印象、テーマ、作画意図等も表現します。
表現対象は対象表現の階層をなします。
人の描く表現対象の意図は多重であるだけでなく、多様でもあります。
誤解されるような、誤解を意図する表現対象もあります。
「何を表現しているか?」の「何か」が表現対象です。
存在表現は個別の表現です。
個別は他から区別される対象です。
波動は相互作用過程の表現です。
粒子が個別としての存在表現です。
また個別の相互作用系としての個別を実現します。
個別である原子が相互作用して相互作用構造系を実現する分子の表現も個別です。
相互作用構造系は階層をなして発展し、物質階層を表現します。
存在表現の対象性は保存されます。
保存される対象性が個別です。
個別は相互作用で相互の対象として保存されます。
個別は他との区別、全体からの区別です。
他との、全体からの区別が同じであれば個別どうしを区別できません。
電子は他の素粒子から区別されますが、電子間の表現に区別はありません。
素粒子の個別性表現は相互作用に規定されて実現します。
素粒子は運動量と位置とは逆比例する不確定性原理で表現されます。
位置は他との区別の外延表現です。
運動量は他との区別の内包表現です。
量子もつれ、量子の重ね合わせは個別性を表現しません。
存在表現としての個別は表現の基体です。
基体は相互作用によって実現する個別です。
基体は相互作用する互いの区別です。
同じ個別であっても相互作用関係での区別表現が基体です。
基体は関係で区別される個別表現の媒体です。
同じ個別性を表現する基体は複数、それこそ限り無くあってもそれぞれの基体は唯一です。
実現、現象する基体は世界の唯一者としての存在です。
素粒子の位置は確率として計算表現されますが、相互作用で位置が確定します。
フェルミオンの排他性は原理的に区別されます。
ボゾンである光子も一つで光受容体と相互作用して神経信号を発火させます。
相互作用が持続することで他の相互作用との区別が表現されます。
相互作用の変化が一定に保たれて他との区別が表現されます。
原子核と電子の相互作用が一定に保たれて原子が実現し、表現されます。
相互作用系は存在表現であり、その保存される構造は対象表現です。
他の相互作用から区別される恒常性も個別性です。
個別間の相互作用系が他の相互作用系から区別される構成された個別を表現します。
個別性の存在表現は相互作用の変化に応じて変換します。
存在表現としての個別性の保存には終わりがあります。
個としての表現形式の区別は保存されても、他との関係は変化します。
個別性の表現を唯名論で解釈した表現が実体です。
実体と現象の区別は人の認識を基準にしています。
すべては現象であり、実体は物理場が励起した個別の表現です。
相互作用は組み合わさって構造系を実現します。
構造系は相互作用の組合せが保存されて実現し、表現されます。
特に生物の構造系は高度に組織化された平衡状態の恒常性を表現します。
しかも、生物は恒常性を再構成して増殖します。
結晶構造は繰り返して成長しますが、生物は個別を増殖します。
相互作用で生じる個別は存在表現を保存します。
存在は相互作用関係を表現する個別として実現します。
存在表現である個別は相互作用して全体を実現しています。
相互作用自体が場としての広がりです。
場の広がりは宇宙原理の等方性、一様性を表現しています。
全体をなす相互作用で実現する個別も相互に連関しています。
網の目の二次元を超えて、相互作用の次元で相互に連関しています。
存在表現は世界すべての表現です。
存在表現の基礎には物理の表現があります。
物理の相互作用は重力との区別と関係を表現します。
重力と区別された相互作用は強い力との区別と関係を表現します。
強い力と区別された相互作用は弱い力との区別と関係を表現します。
弱い力と区別された相互作用は電磁力との区別と関係を表現します。
電磁力は電力と磁力の区別と関係を表現します。
この他に暗黒エネルギーとの区別と関係があるようです。
物理の相互作用の組合せで相互作用する個別性が表現されます。
重力は個別相互の質量の区別と関係を表現します。
質量は重力を表現し、重力は引力として受容されます。
相互作用で表現と受容は直接でありながら、互いに媒介される関係です。
存在表現の性質で対象表現を受容し、表現対象に名付けて定義します。
対象表現は存在表現に媒介されます。
光は人にとって主要な表現媒体です。
光の存在表現はエネルギー、運動量、質量、電荷、スピンなどです。
光は色、形、方向等で視覚の対象を表現します。
光による対象表現は今でも天文学の主要な観測対象です。
無論、光だけでなく神経信号も人の視覚の媒体です。
人は光と神経信号を媒体に対象表現を受容します。
物理化学的表現と受容の相互作用関係は多重の階層で実現します。
対象表現はすべての相互作用関係で受容される対象の表現一般です。
相互作用で互いの存在表現を対象表現として受容します。
対象表現は相互作用関係で互いの存在表現に媒介されます。
対象表現は継起する相互作用に継承されます。
対象表現は継起、並起する相互作用にも受容されて重なります。
対象表現は継起、並起する関係を保存します。
証拠は多様な対象表現を継承しています。
表現はすべて存在表現か、存在表現に媒介される対象表現です。
押印は表現と受容の段階を経る関係例です。
印鑑の印面は印材の凹凸として印形を表現しています。
印形は相対的位置関係で鏡映文字を表現しています。
相対的位置関係で定まる形ですから言うならば「幾何位相」です。
印鑑が朱肉池に押されて、朱肉が印面に移ります。
印面に付着して朱肉は印材の物理的幾何位相表現を受容します。
印面の幾何位相表現はまず朱肉に受容されます。
液体の朱肉は印面の凸型の上に乗り、受容した印形を表現します。
受容した印形は印面に規定され、朱肉の粘性によって印形を表現します。
朱肉は受容する幾何位相を印面に接して表現し保存します。
印鑑が押印されて朱肉の幾何位相表現は紙に印影として紙に受容されます。
朱肉は印材に規定された幾何位相表現を紙上の鏡映幾何位相として受容されます。
紙は受容した鏡映幾何位相を印影として表現します。
印鑑、朱肉池、朱肉、紙はそれぞれ物としての存在を表現しています。
それぞれの間の相互作用は人の行為である押印によって実現します。
印影の表現は印鑑の持ち主本人による押印であると証明します。
対象表現は相互に媒介されて相互に受容されます。
相互作用での対象表現の互いの受容は対称性をなします。
相互作用での対象表現の対称性は空間では鏡像関係になります。
鏡像関係の対称性の例は印鑑の印面と印影の関係です。
鏡像関係は左右、あるいは上下が逆転するのではなく、前後の逆転です。
対象表現の対称性は質では相反します。
質の対称性の例は電気のプラスとマイナスの関係です。
物質には反物質との対称性があり、またその対称性は破れています。
対象表現の対称性は論理では互いの否定です。
自らを対象の否定で、対象を自らの否定で表現します。
受容する対象表現は自己否定の表現です。
対象表現は自己ではない対象を受容しての表現です。
一般に分離は互いの対応が逆の性質を表現します。
一方に凸があれば他方に凹が対応します。
物は照らされた光の吸収しない波長の光を反射して色を表現します。
対象表現は保存される表現です。
対象表現は表現媒体によって保存されます。
絵や写真は紙などの基材と様々な画素を表現媒体に保存されます。
言葉は音声や文字を表現媒体に保存されます。
音声は音波を、文字は紙やインクを表現媒体に保存されます。
対象表現は媒介されて、媒体変換でも保存されます。
存在表現の媒体の相互作用を超えて保存されます。
対象表現は媒体の相互作用が変化しても保存されます。
対象表現は表現媒体間の変換があっても保存されます。
視覚は光の表現を神経信号の表現に変換されて実現します。
オーディオでもデジタル・アナログ変換で音楽表現を再生します。
今日、対象表現の記録に適した様々な記憶媒体が開発されています。
対象表現は記憶媒体の存在表現を超えて変換できます。
対象表現は相互作用の連関を介して相互関係空間を超えて広がります。
また、対象表現は相互作用の連関を介して相互作用関係の変化時間を超えて保存されます。
そのため、対象表現は相互作用毎に表現形態を変えます。
対象表現は多様な媒体、方法で複写できます。
対象表現は言語翻訳、AD変換、信号処理のように変換可能です。
対象表現は多層化し、様々な意味を含められます。
対象表現は記録でもあります。
歴史は対象表現の記録です。
化石は存在表現としては石ですが、対象表現として過去を表現しています。
歴史は対象表現ですから書き換えが可能です。
存在表現は証拠になりますが、対象表現は解釈の対象です。
対象表現は記憶として再現します。
記憶は対象表現の記名、保持、想起です。
あるいは、記憶は即物的に対象表現の入力、保存、出力です。
記憶は3段階の対象表現を経て実現します。
記憶は想起、出力されて記憶としての対象表現になります。
記憶は相互作用系の再現に媒介されて再現される対象表現です。
人の脳が担う記憶に限らず、免疫系も、計算機も記憶します。
記憶の対象表現は想起、出力されなくても保持、保存されます。
想起された対象表現を受容して意識の表現する記憶になります。
対象表現を再帰して受容するのが意識です。
意識は神経信号の再現する対象表現を受容する対象の再表現です。
受容した対象表現の再表現が意識の表現です。
表現対象も媒介されています。
表現対象は対象表現に媒介されます。
表現対象は表現で規定されます。
表現作品は創作者によって意図されて表現されます。
表現対象は受容によって取捨選択されます。
表現作品の表現対象は受容する鑑賞者によって解釈されます。
表現対象は相互作用の経過を表現対象の相関関係として表現しています。
歴史を辿れるのは表現対象間の相関関係が表現されているからです。
表現対象間の相互連関から相互作用の経過を辿ることができます。
人が残した記録は表現対象間の相関関係の対象表現です。
人によらなくても現在は過去を記録する対象表現です。
物理化学的過程は相互作用の継起を表現しています。
信号も存在表現を媒体にする対象表現です。
信号は作用そのものの表現です。
信号は個別間の表現と受容です。
一般に表現と受容は相互作用で相補しています。
しかし、信号では表現と受容とが個別間で乖離しています。
信号は個別間の区別があって授受される表現です。
信号は物事の変化、あるいは物事の形態で表現されます。
変化で表現する信号は通信です。
通信は空間の隔たりを超える表現です。
通信は物事の生起・消滅、変化で信号を表現します。
通信は狼煙や手旗信号から電波、光通信等とあり、媒体の変化で表現します。
形態で表現する信号は記録です。
記録は時間の隔たりを超える表現です。
記録はは保存できる信号です。
記録は文書等多様な媒体に保存され、送受されます。
記録は変換できる信号です。
記録された信号は様々な表現媒体に変換できます。
信号表現は規定されて成り立ちます。
信号表現は対象表現と表現対象が一対一対に規定されます。
信号の対象表現は他からの区別が規定されます。
信号媒体が他からの区別が規定されます。
信号の他からの区別は雑音からの区別です。
信号同士の区別が規定されます。
信号表現の区別です。
信号の表現対象の区別が規定されます。
表現媒体が違って対象表現が違っても表現する対象は不変に規定されます。
媒体の対象表現が多様に解釈されては信号になりません。
信号は対象表現、表現対象それぞれの区別が規定されて成り立ちます。
その上で、対象表現と表現対象との対応関係が規定されます。
信号は相互作用を制御します。
信号は相互作用が相互作用に作用する表現です。
信号が階層をなす場合は階層表現も規定されます。
モールス信号*はツー・トンと空白の表現を基礎に、その組み合わせで文字を表現し、さらに文字は平文や暗号を表現します。
信号は相互作用を制御します。
信号の授受によって相互作用間の組合せが変化します。
信号によってスイッチは切り替わります。
スイッチの切り替わりによって相互作用する物のあり方が変わります。
スイッチの切り替わり動作は機械的相互作用です。
変わる物のあり方も機械的相互作用です。
機械的相互作用間の相互関係に信号が表現されます。
スイッチの切り替わり動作が信号の表現です。
スイッチや変わる物の存在表現は信号ではありません。
スイッチの切り替わる動作として信号が表現されます。
機械スイッチだけでなく、生物の生化学反応も信号で制御されます。
情報は表現対象です。
表現対象ですから情報は存在ではありません。
情報の物質性が問題にされることがありますが、情報は表現に媒介されます。
表現が存在を情報として媒介します。
情報は対象の区別と関係を表現します。
表現対象が情報の意味です。
受容される表現対象が情報です。
情報も発信と受信の関係です。
情報は表現対象を保存でき、送受できます。
情報は表現対象として受容されますから、表現一般から受容できます。
意図した表現でなくとも、表現があれば情報を読み取ることができます。
情報もすべて存在表現によって媒介された表現です。
媒介された表現であるから情報処理が可能です。
媒体を物理的に操作することで表現である情報を処理します。
しかも、計算機で原理上解ける問題のすべてをどの計算機でも計算できます。
ただしみな、計算量の限界があります。
情報処理である計算は対象表現の操作です。
計算は対象表現の操作として物理です。
物理はエネルギーの収支とエントロピーの増大で実現します。
情報処理は表現と消去で成り立ちます。
計算を繰り返すには過去の表現を消去しなくては次の表現ができません。
表現は物理と一体をなす存在です。
表現は観念的存在ではありません。
計算される情報表現は物理にあります。
計算が物理であるから計算機によって実行できます。
記号は情報の表現媒体です。
記号の表現対象は情報です。
対象表現としての記号が表現対象として情報を表現します。
記号は情報を表現するための規約です。
対象表現を情報を読み取る媒体として解釈する記号論もあります。
記号は本来情報を記して号する表現です。
表現から何らかの情報を読み取れますが、それを記号と解釈するのは主観です。
人が解釈する世界の中では、人の表現を読み取ることができるのでしょう
記号学の世界からはつながりようにない解釈ですが。
記号表現自体が区別と関係の表現です。
記号の区別と関係は表現体系として規定されます。
記号表現は拡張されますが表現・受容する関係時点では確定しています。
記号表現は入れ子構造を採れます。
入れ子構造によって複雑な構造を表現、操作できます。
文字記号が組み合わさって単語を表現し、単語が文を、文が文章を表現します。
言葉は何重にも入れ子構造にして無限に豊かな表現が可能です。
計算機プログラムはエイリアス、関数、サブルーチン、ライブラリーを多用します。
記号表現は矛盾の表現では矛盾してしまいます。
否定を否定しての止揚は線形の記号表現では表現できません。
矛盾の理解は身体経験によります。
時空間の理解を身体経験から獲得するのと同じです。
2025.10.27