信号処理の原理はチューリング・マシンで実行できます。
チューリング・マシンの動作は読み取った桁の記号に応じて桁の記号を処理するか桁の移動を決めます。
処理する記号は区別を表現する二値と空白の三表現からなります。
記号の処理は三表現の記号いずれかに書き換えるか残すかです。
桁の移動は前後いずれかに1桁移動するかの二択で、移動しないを含めれば三択です。
これだけの動作でノイマン型コンピュータのすべての処理を実行できます。
今日のAIもチューリング・マシンを実体化したデジタル・コンピュータで処理されています。
コンピュータ・プログラムは自らをデータとして書き換えることができます。
生物は細胞の代謝秩序からして
信号制御*によって実現しています。
生物の発生では物質濃度差が組織分化の信号として作用しています。
信号は対象表現と表現対象との対応で成り立ちます。
この前提と対応が成り立って信号制御が実現します。
機械的制御に加えて信号による動作の切り替えが信号制御です。
生物の物質代謝秩序の制御は信号制御を高度に組織化しています。
生物の信号制御発達の到達点として意識が実現しています。
一般には対象表現に対応する表現対象は多様です。
一つの対象表現からも多様な表現対象を探り、解釈できます。
信号は表現対象と対象表現とを一対一で対応させます。
表現対象と対象表現とを一対一で対応させる規定によって信号は成り立ちます。
煙を狼煙として使うには、煙を上げて表現する意味を発信側と受信側とが打ち合わせます。
信号を明確に区別できるようにしておくことも通信には必要です。
狼煙はいつ、どこで、どれほどのといった条件も打ち合わせてより確かな通信手段になります。
信号通信では雑音=ノイズと信号の区別が技術的問題対象になります。
信号は単独では意味をなさず、システム規約があって成り立ちます。
システム規約の採用は人に限りません。
生物は有効な信号の授受を身体制御に組み込むことで進化してきました。
信号は対象表現間の関係形式で表現対象を表現します。
信号単独では表現対象を特定できません。
信号は対象表現と表現対象の対応関係だけではありません。
信号の媒体は他と区別される個別性です。
アナログ信号であっても他と区別される物理量の変化です。
アナログ信号の物理量変化の量と形で表現対象を表します。
アナログ信号は表現媒体の対象表現と表現対象とが一体で表現します。
デジタル信号は表現媒体の対象表現自体の区別と関係で表現対象を表します。
対象表現間の相互関係と表現対象間の相互関係が
単射関係*で規定されます。
表現対象と対象表現は全単射関係ではありません。
2025.10.26. 更新